空想日記

底辺青学生のブログ

彩 ~Aja~を語る

 

両親の影響でかなりのサザン好きの僕なんですが、今回はその中でも一番のお気に入りである彩 ~Aja~を語ります。ちなみに僕にはコード進行とかの音楽の専門的な知識はないんですけどもそういう一般人の視点もあっていいんじゃないかなということで。多分歌詞に着目した感じになりそう。

 

もし聞いたことがなければ一度聞いてみてくださいな。

 

サザンといえば夏というイメージが根強いんじゃないかなと思いますが他の季節の曲もいい曲あるんです。この曲も春っぽい曲ですね。桑田さんの好きな季節は夏じゃなくて春らしいです。

 

歌詞メインで行きたいんですがこの曲のイントロには触れざるを得ないですね。サザンというか桑田さんの曲を聴いていると明るい曲なんだか寂しい曲なんだかわからなくなることがあるんですよねー。この曲もそんな感じ。多分というか絶対明るいイントロなんですけどどこか寂しさを感じるというか。気持ちの問題かな?

 

さて最初の歌詞

或る日雨の間に間に虹を見つけて

そぞろ歩き始めた恋の街角

 

この歌詞でいとも簡単に恋の始まりを表してしまうなんてやっぱりすごい。桑田さんの詞を改めて文字に起こして読み返してみると持ち合わせている桑田さんの文学的センスがまじまじと見えてきていいですね。

 

ただ聴いているとわかる通り失恋ソングなんです。

ひとり季節はずれの海を見つめて

時の過ぎゆくままに募る思い出

 

もう春の夕日に照らされた海岸と佇む自分という情景が浮かんできます。桑田さんは失恋の描写をするのがとても上手で、この曲を通してそれが遺憾なく発揮されていると思います。

 

僕がこの曲が好きな理由の一つに、春の明るく、どこか幻想的な雰囲気があるんですが、サビではそれが顕著な気がします。明るい曲調なんですが歌詞は悲しい失恋、という矛盾が心地いい。韻の踏み方は少し間を開ける、というか直後じゃないんです。繰り返しのフレーズの中で踏むといえばいいんでしょうか(この曲ではI'm alright と Love is alright、二番の同じ部分でもI'm okey と Love is ole、といった具合に)。最近は直後に韻を踏む、どこかラップのような印象を受ける歌詞が多い気がするんですが、少々わざとらしいというかどうしても自然な感じには歌えないと思うんです。少しでも間が空くと「韻踏みに行ったな」感が薄れて自然に聴こえるけど実は技巧が凝らしてあるという目立たない技巧も好きな部分だったりします。

 

一番大事な女性へ「さよなら」をプレゼント

アモーレ 涙で滲む星を指輪に変えて Ah, Ah…

 

このフレーズ、僕が曲中で一番好きな歌詞です。相手を大切に想うからこそ幸せになってほしい、そのためなら「さよなら」も厭わない。その感情を「涙で滲む星を指輪に変えて」と色付けするあたり桑田さんの文学的センスには感服です。

 

桑田さんの曲は失恋ソングが多いせいか主人公が情けない、どこかダサい印象を受けることが多いです。僕がイケてないような奴だからかもしれないですけど、こういう部分がとても親身に映っていいんですよね。とてもいい曲だけど手の届かないほど遠くには感じないような。

 

最後に、この曲は桑田さんの亡きお父様に捧げた曲でもあるんです。だからかはわかりませんがライブでも殆ど歌われることのないレア曲で。なので2019年のツアーで歌ってくれた時はうれしかったですね。ちょうど西日が会場を照らして雰囲気とマッチしていて、とても印象に残ってます。

 

以上です。サザン少しでも興味を持ってもらえたら、そして良い部分を発見してもらえたらうれしいです。